※ 御岳山でのリトリートを開催しました。
そのレポートについてまとめてみました。
ライターは山田直さんです。
3月最初の週末。暖かな晴天の中、デジエットのリトリ
ートのために御嶽山へと行ってきました。そのレポート
を、こちらで2回にわたって書かせてもらいます。
そこは東京の外れ。深い山々に囲まれた山岳信仰の聖地
であり、絶滅した日本狼を祀った武蔵御嶽神社がその中
心に居を構えて場所。その関係で、今はたくさんのワン
ちゃん達が訪れる「おいぬさま」の聖地でもあります。
ケーブルカーで一気に急な斜面を登ると、キーンと澄み
渡った空気が肌に心地よく差す山頂へと出る。そこには
神社の神職でもある主人が営む「宿坊」が連なる、小さ
な町がひっそりと佇んでいる。
泊まる宿は、その中の宿坊のひとつ「能保利」さん。
綺麗な建物の畳の大広間には、ちょうど季節の大きな
お雛様が綺麗に飾られていて、疲れた私たちを優しく
出迎てくれてます。

このリトリートは、デジタル漬けの生活をリセットし、
本来の自分自身に戻るためのもの。なのでみな、最初に
スマホを預けてしまいます。
そして温かな畳の上に手足を伸ばして横たわり、ダーさ
ん(島田啓介さん)からくつろぎの瞑想のリードを受ける。
遠くまで移動してきた身体に、まだ追いつかないざわつ
いたマインドが、少しづつだけれども、静かに落ち着い
て戻っていく。

遠くは九州や海外からの参加者もいて、このリトリート
の関心の高さを感じます。デジタルとの付き合い方につ
いて、みんな思うところを持って参加していることが、
自己紹介の中からよく伝わってくる。
僕はヨガと食べる瞑想のリードを担当し、そしてカメラ
でリトリートの写真をたくさん撮った。みんなスマホを
持っていないので、必然的に五感を通して体験をしっか
りと刻み込むことになる。僕はそれを形に残す係。
思えば今は、スマホにあらゆる機能が集約されているた
め、いざスマホを手放すと、カメラも時計も手帳もすべ
てアナログで用意する必要が出てきます。僕は時計を
忘れてきたので、正確な時間も失ってしまいました。
でもそれは、「日が暮れたら家に帰る」という子供の
頃のあの感覚を呼び起こすきっかけになりました。冷た
く澄んだ空気に包まれた山の夕暮れは、ある意味では時
計よりも正しく時を刻んでいたからです。
(続く・・・)